小児てんかんに間違えられやすい病気

横から見る能

小児てんかんは、子供に起こる意識障害やけいれんで、繰り返しその症状がでるものをいいます。
脳の神経細胞が過剰に運動することが原因と言われています。
原因はさまざまですが、脳腫瘍や脳の物理的損傷、脳炎や髄膜炎など原因が明らかな場合を「症候性てんかん」といい、原因不明のものを「特発性てんかん」といいます。

診断は、まずは問診によりますが、発作が出た際の状況を知ることで正確な診断が可能となるので、発作の際にはスマホなどで動画を撮っておくと有効です。
診断で疑いがあった場合は、脳波検査をします。
その他に、頭部のCT検査、MRI検査、血液検査、尿検査などを行い診断しますが、小児てんかんはその病気を特定するのが非常に難しいと言われています。

小児てんかんの診断が難しいのは、似た症状の病気があるためです。
熱性けいれん、息止め発作、心因発作、失神、チックなどです。
また、体温の急激な上昇に伴い、大脳が過剰に反応して起こります。
熱性けいれんとてんかんとの区別は症状から判別するのは難しく、繰り返し起こるのか、熱が有るか無いかなどから様子を見て、病院で診断を受けることになります。
息止め発作は、激しく泣いていた子供が急に呼吸を止め、意識がなくなって起こる発作です。

その後、全身が硬直し首や背中が反り返る発作が起きます。
心因発作とは精神的要因によっておこる発作で、てんかんと似たような症状ですが、発作の際に毎回違う症状が出る、独りでは起こらないなどの特徴があります。
失神は、脳の血液量が一度に減ることから起こります。急に立ち上がった時や採血の後などに起こります。

このように、小児てんかんと間違えやすい病気や症状が多いため、病院での確定診断も難しいものになっています。
そのため、発作時の状況や原因と考えられる行動、発作の回数や時間などを把握して整理しておく必要があります。
情報が多いほど診断の正確性が上がり、誤診を防ぐことができます。

小児てんかんが引き起こしやすい合併症とは

小児てんかんによる合併症の主なものには、発達障害、重症心身障害、認知機能障害があります。
発達障害とは、自閉症、アスペルガー症候群、ADHD、学習障害などをいいますが、小児てんかんと発達障害は合併する割合が比較的多いと言われており、またその場合の多くが知的障害を伴っています。

重度の身体障害と知的障害を持つ重症心身障害は、その3割~6割がてんかんを合併し、また、寝たきり状態の重度障害者では8割がてんかんを合併症として併せ持っています。

認知機能障害とは、情報を知覚、判断、記憶する情報処理の機能障害です。
対人関係、計算すること、文章を理解することなどがうまくできない障害です。
また、てんかんによる不安や孤立などからくる精神的不安定がもたらす、うつ病や不安障害なども起こることがあります。

小児てんかんが引き起こしやすい合併症は主にこれらのものですが、的確な診断と適切な治療によって発症することは少ないと言われています。
そのためには、お子さんの状態を良く観察し、病院、親、子供が一体となって適切な治療を行うことが大切です。
特に、発作が起こった早い段階での適切な治療が大切ですので、お子さんの状態をメモや動画により残しておきましょう。
医師に相談する際にはそれらを提示し的確な診断を受け、誤診などにより誤った治療をしないことや、治療が遅れることは避けなければいけません。

てんかん発作の8割が偶発的、2割が誘発により、まれに反射的に起こるとされています。
発作を治療する上で大切なことは、長時間のテレビやゲームといった発作の原因となる行動を取らないこと、睡眠不足、ストレス、疲労、発熱など、誘発しやすい状態にしないことです。